ひとりぼっちにはなりたくない。生きることの寂しさを美しいメロディで綴る『エリック・カルメン/オール・バイ・マイセルフ(Eric Carmen/All by Myself)』

本日8月11日は、エリック・カルメンのバースデイ。惜しくも2024年に74歳で永眠されましたが、この人の創り出す叙情的な音楽は間違いなく後世まで残るでしょう。いい曲がたくさんあって、今季節がちょうど真夏なので、彼が率いていたパワーポップバンド・ラズベリーズの曲なんかぴったりかな・・・とも考えたのですが、ここはやっぱり、どうしても自分の一番好きな曲を出したいな。というわけで本日ご紹介するのは、エリック・カルメンの『オール・バイ・マイセルフ』です!

エリック・カルメンは米オハイオ州出身のシンガーソングライター。幼少期からバイオリンなどクラシックが身近にあり、長じるにつれてビートルズやローリング・ストーンズなどのロックにも影響を受け、1971年にラズベリーズを結成。何曲かヒットは出したものの数年で解散、ソロへと転向します。彼のキャリアの内ではこのソロ時代の方が期間も長く、商業的な成功も大きかったと言えるでしょう。ポップでもどこか哀愁漂う曲調がエリックの真骨頂で、そういう意味では元々バンドよりソロ向きな人だったのかも知れません。この『オール・バイ・マイセルフ』はそんな彼の曲の中でも全米第2位までランクインした大ヒットナンバー。タイトルの意味は直訳すれば 「全て自分で」。そう、「ひとりぼっち」ってことです。

「若い頃は 誰のことも必要じゃなかった 恋愛もただ楽しけりゃいい そんな日々は過ぎ去った」

「一人暮らしをしてて 知ってる友人全部思い浮かべて ふと電話してみても 誰も出やしない」

「ひとりぼっちになんてなりたくない ひとりぼっちは嫌なんだ もうこれ以上」

そんなこと、何で歌に書くんだよってちょっと思う。この歌詞寂し過ぎる(;_;)。誰しも常に思ってる、老いていく上で不安に思ってることをそんなはっきり言わなくても(笑)。それくらい今の私に刺さるわ。昔から好きな曲だけど今この歳になって改めて聴くと、刺さり過ぎて何日か引きずりそう(笑)。幸い私は現在一人暮らしじゃないですが、結構子供の頃から人間最後はみんなひとり、って意識がどこかにある。エリックもこの曲リリースした当時まだ26歳だから、きっと若い頃からそういう思いがあったんだろうな。この曲はロシアの作曲家・ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』を一部使っていて、彼が幼少期に耳にしていたクラシックがここで活きてます。1994年にはセリーヌ・ディオンがこの曲をカバーしビルボード第4位を記録。ちょっと寂しすぎる曲だけど・・・本当に名曲だと思うのでじっくり聴いてくださいね。Check It Out!


エッセンシャル・エリック・カルメン [ エリック・カルメン ]
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