終わりのない高速道路のような人生。ただ走り続けて最後に見えた景色とは?『オーディオスレイヴ/アイ・アム・ザ・ハイウェイ(Audioslave/I Am The Highway )』

今日はクリス・コーネルの誕生日。と言ってもご本人はすでに永眠されています。以前にも書きましたが私は声の良さでその歌に惹かれてしまうところがあって、このクリスもまさに魅了される声の持ち主。そして車で旅するのも好きなので、どうしてもドライヴ関係の歌詞には心を動かされます。というわけで本日ご紹介するのは、クリスがリードボーカルを務めたバンド、オーディオスレイヴの『アイ・アム・ザ・ハイウェイ』です!

クリス・コーネルは米シアトル出身のシンガーソングライター。4オクターヴもの声域を武器にソロでの活動のみならずサウンドガーデン、オーディオスレイヴといったロックバンドのボーカルを務めていました。どこかに少なからず人生への憂いを帯びた歌詞と唯一無二の存在感を示す歌声は、ファンの心を強烈に掴んで離さなかったのですが・・・2017年5月17日、ツアー中の滞在先で自ら人生に終止符を打ちました。享年52歳。こういう訃報を聞くたびに、それほどの才能があってどうして、って思ってしまう。天才の苦悩は天才にしか分からないってことなんでしょうか。「俺は都会で迷子になり丘に一人きり 去り行くことに少しの悲しみも哀れみも感じない」「俺はお前の車輪じゃなく、ハイウェイ 俺はお前の空飛ぶ絨毯じゃなく、空そのもの」色んな解釈があるでしょうが、クリスという人は実は最初から、遠くにいる人だったのかも。私達凡人とは違う、時空の異なる世界から来て、飽きたから戻っていった、そんな気さえします。そこにはレコードセールスも知った顔をする批評家もファンさえもいない。ただ淡々と詩を綴り、歌って過ごせる場所へ帰っていっただけなのかも知れません。

この曲についてはハートのボーカル、アン・ウィルソンがカバーヴァージョンを発表しています。彼女のハスキーボイスで歌われる『アイ・アム・ザ・ハイウェイ』もなかなか素敵なので動画をつけておきますね。ただアンには申し訳ないけど、この曲はセオリーどおり原曲の方がいい。少なくとも私Sionの中ではクリス圧勝です! だって今日は彼のバースデイ。クリス、またあなたの声が聴きたいです。Check It Out!

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