君への想いをこの歌に託して。半世紀以上愛され続ける究極の叙情的ラヴソング『エルトン・ジョン/僕の歌は君の歌(Elton John/Your Song)』

もう何回も聴いてるけど、聴くたびに泣けてくる曲ってありませんか? 聴くタイミングもシチュエーションもバラバラだけど、イントロが流れてきてひとたびその曲の世界観に入り込んじゃうと絶対うるうる来てしまう・・・。そういうのって何なんだろ。自分の人生や想いに、符合する部分が多い曲ってことでしょうか?それともそんな事関係なく、DNAレベルで響き合うんでしょうか。お気に入りか?って問われると、それはもっと他にあるのにとも思う。不思議なんですけど、そんなこの人のファンでもないのに(失礼!)。本日10月5日は「エルトン・ジョンの日」。というわけで本日ご紹介するのは、『僕の歌は君の歌』です!

エルトン・ジョンをよく知らなくてもこの曲は聴いたことあるって人、たくさんいると思います。それくらい彼の代名詞的名曲。1947年生まれの彼は今年すでに78歳。この『僕の歌は君の歌』は23歳の時、コンビを組んでいたバーニー・トーピンが作詞を担当し、曲はエルトンが作りました。元々シングルB面としてリリースされていましたが、ラジオDJたちに評判が良かったこの曲がもっぱらオンエアされ、のちの大ヒットに繋がりました。日本では映画『エンジェル 僕の歌は君の歌』、TVドラマ『イグアナの娘』の主題歌として、またCMでは日産やNTT東日本にも起用され人気が高い1曲。バーニーの書いたこの歌詞、私見ですが何となくですけどエルトンのことなのでは? と思ってしまう。

「なんだかちょっと可笑しいな 胸の奥のこんな気持ち 僕はこういうこと隠すの下手だから

 お金なんてそんなに無い けどもしあったら 僕らが2人で住めるくらいの家を買いたいんだ

 もしも僕が彫刻家だったら・・・ いや待てよ違うな もし魔法が使える旅芸人だったなら、とかね

 大したことはできないけど これが僕の精一杯 僕の歌を贈るよ 君のための歌を

 みんなに言ってくれていい これは君の歌なんだって ちょっと単純過ぎるけど 今出来上がったんだ

 嫌じゃなければいい 君が嫌じゃなければいいけどな 言葉に込めたこの想いを

 君がいてくれることで どんなに人生が素晴らしいかってことを」

・・・ダメだ、訳してても泣けてくる(;_;)。なんだろう? やや自虐的な歌詞、とも言われていますよね。ちょっと内気で言葉足らずで自信がなくて、でも心から彼女さんを愛する気持ちは伝えたい。これ、ひと昔前の日本人男子に結構通じるものないですか!? すごい情熱的で自信たっぷりな愛の告白もいいですが、こういう奥ゆかしい文学青年みたいな(笑)初々しいところが涙腺に来るのかなぁ。だって私の一番の泣きどころポイントは「♪ I hope you don’t mind, I hope you don’t mind・・・」って2回言うところですもん(笑)。でね、このもじもじした感覚を歌詞にしたのは、エルトンの本質をバーニーが見抜いていたからなのかな・・・とも思ったり。のちに同性愛者であることを公表し男性と結婚も果たしたエルトンですが、当時世間的にはまだ同性愛は受け入れられているとは言い難い時代。相手に気持ちを伝える事自体、はばかられたんだろうなと。聴いてる方は男女間のラヴソングだと思ってるでしょうが、ひょっとして中々伝えにくい想いは、そんな事実からきているのかもと勘繰ってしまいました。今は長年連れ添っているパートナーと共に心穏やかに過ごしているエルトン。年齢的にも最近目立った活動はありませんが、これほど世界中を魅了する究極のラヴソングもこの先そう登場しないでしょう。洋楽史に確実に刻まれる唯一無二の1曲です。Check It Out!

 


グレイテスト・ヒッツ 1970-2002 [ エルトン・ジョン ]

 

 

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